「住宅ローンで落ちる人の割合はどれくらいでしょうか?」
「住宅ローンで希望額が借りれない人がどれくらいるでしょうか?」
そんないないんじゃないかな?今みんな住宅ローン借りて家建ててるし…
こんな金利低いのに、希望額借りれないとかあるの?ちょっと信じられないな…
こんなこと、思うかもしれません。
ただ、この認識、間違っています。。。
実は、住宅ローンに落ちたり、希望額を借りれなかったりする人は多いです。
多くの人がご存じだと思いますが、住宅ローン審査は、通常2回あります。
- 仮審査(事前審査)
- 本審査(正式審査)
審査で落ちる理由は様々あり、「仮審査」でも、「本審査」でも、落ちる可能性はあります。
ということで、これから、審査で落ちる理由について、お話していきます。
ちなみに、1つの記事にこの情報をまとめたかったのですが…
伝えしなきゃいなけないことが、めちゃくちゃ多い!
ということで、何回かに記事を分けて、お話していきますね。
今回は第一弾。「仮審査で落ちる理由トップ5」について、まとめていきます。
- 賃貸併用住宅の家を建て、不動産収入のある共働き夫婦。
- 夫は米国公認会計士で、妻は2級ファイナンシャルプランニング技能士。
- お金に関して少し得意な夫婦が、協力して記事を執筆中。
※ 【無料で簡単】失敗を防ぎ、時短にもなる住宅ローンのサービスこちらの記事で私たちが紹介しているサービスは、住宅ローン選びに役立つかもです。なお、既に借入先を決めた方は、見ないでください。「使っておけばよかった」となると困るので…
【他人事じゃない…】住宅ローン審査に落ちる理由【私たちも落ちた】
早速ですが、冒頭での2つの質問の答えです。
実際、住宅ローンに落ちるのは、他人事ではありません。
政府が毎年実施している「住宅市場動向調査(注文住宅のケース)」によると…
約1割の人が融資を受けれなかったと回答
更に言うと、「約2割の人は、希望した額の融資を受けられなかった」と回答しています。
つまり、住宅ローンを借りる人のうち、10人に3人は希望通りではなかった、という計算になります。
実は、私たちも2行の審査に落ちています…
そして、融資希望額どおり借りれる銀行も、数行しかありませんでした。。。
「どういう理由で住宅ローン審査で落ちてしまうの?」
そのような疑問を持ちますよね。
それに、落ちる理由が分かれば、対策を考えることもできますし。
実は、政府の調査結果から、この理由の傾向を見ることができます。
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【令和元年トップ5】希望額を断られた理由とは?
こちらの断られた理由も、「住宅市場動向調査」で確認できます。
- 年収
- 勤続年数
- 年齢
- 他の債務の状況や返済履歴
- 所有資産
これは令和元年度の調査結果です。ですので、年度によって上位を占める理由は、若干変わります。
たとえば、上の5つの過去5年間の割合の推移を見ると、次のようになっています。
それでは、次に一つ一つ見ていきます。
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仮審査で落ちる理由① 年収
年収は、毎年No1であり、多くの人が断られる理由にあげる項目。
とは言っても、「年収」と聞いてもいまいちピンとこないな…
私たちは最初、このように思いました。
が、実際は、次の理由がメインだと考えられます。
- 借入希望金額に対して年収が低い
- 歩合の割合が多く、年収金額が不安定
借入希望金額に対して年収が低い
例えば、年収1000万円の人が4000万円を借りるのは、何ら問題ありません。
一方で、これが年収400万円の方の場合ですと、この金額を借りるのは難しいです。
これは「返済比率」が高くなってしまうから、とも言えます。
アンケート上は「年収」と「返済比率」は違う項目。
ですが、この場合ですと、同じ理由と考えて良いかもしれません。
なお、返済比率については、次の記事などでまとめています。
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歩合の割合が多く、年収金額が不安定
歩合の割合が大きい場合、借りられる金額は、自分が想像しているよりも少なくなる可能性があります。
年収は大体過去2~3年の年収の記入が必要です。
そして、歩合が大きい場合は、過去2~3年の平均を見られることが多いようです。
例えば…
- 2020年:1000万
- 2019年:1000万
- 2018年:1000万
このような場合、歩合の割合が大きくても、1000万をベースに、借入額が決まります。
一方で…
- 2020年:1000万
- 2019年:300万
- 2018年:500万
これは極端な例ですが、このような場合は注意が必要。
3年平均年収は600万円となりますので、1000万円をベースに住宅ローンを借りようと考えていると、「落ちる」可能性があります。
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仮審査で落ちる理由② 勤続年数
勤続年数は、住宅ローン審査では、重要な審査項目の一つです。
まず、勤続年数が年数が短いと、職務経歴書の提出が必須となります。
私たちの経験でもそうですが、この基準は「3年」です。
「職務経歴書の提出=過去の職歴や勤続年数も提出」ということになります。
この辺りで「転職回数が多い」「過去の在籍期間が短い」などがあると、審査で落ちる可能性がある、ということです。
ちなみに、経験上、勤続年数が3年を超えると、職務経歴書は出す必要はありません。
私たちが審査したのは、勤続年数が3年前後。3年経過後に審査を依頼した銀行へは、職務経歴書の提出は不要でした。
つまり、勤続年数に関して言うと、「3年」を超えていれば、審査への影響は少ないと言えそうです。
余談ですが、一部の外資系企業勤務の場合、勤続年数が3年未満だと住宅ローンを組めない、と聞いたことがあります。
名前はあげませんが、「3年在籍する可能性が低い」、離職率の高い企業のことです。
離職率の高い企業などの情報を、銀行は把握しているんですよね。。。
ちなみに、勤続年数については、次のような記事を書いています。
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仮審査で落ちる理由③ 年齢
95%以上の銀行では、次の2つを審査項目の一つとしています。
- 借入時年齢
- 完済時年齢
多くの銀行では、これらの年齢に、「一定の条件」を設けています。
借入時年齢は、「20歳以上」の銀行がほとんど。ですので、こちらは問題ないと思います。
一方で、完済時年齢については、影響する方は一定数いるかもしれません。
完済時年齢では75歳~85歳の範囲で、条件を設けている銀行が大多数。
その中で、多くの銀行は、完済時年齢の上限を「80歳まで」、としています。
住宅金融支援機構の調査を見ますと、フラット35の利用者の全国平均は40.2歳。
そして、都道府県別に見ると、鳥取県の平均年齢が一番高く、「45.3歳」です。
各銀行の上限年齢と、調査結果どおりに見ると、次のことが言えそうです。
- 45歳でも35年ローンは借りれる。それ以降で、審査に年齢の影響が出る可能性あり。
ですが…
実際80歳まで働く人はそう多くはないです。働けたとしても、給料はかなり低そうです。。
なので、45歳で借りれるからと言って借りるのではなく、将来を見据えて借りる必要があると思います。
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仮審査で落ちる理由④ 他の債務の状況や返済履歴
債務の状況や返済履歴は、次の目的で見られます。
- 返済比率を見るため
- お金の返済能力に問題ないかを見るため
他の債務の状況について
他の債務の状況というのは、「どれだけ他で借入しているか」ということです。
例えば…
- 自動車ローン
- 教育ローン
- ショッピングローンなど…
これが何に関わってくるかというと、「返済比率」です。
他に借入がある場合は、その分も入れて、「返済比率」を判断する必要があります。
つまり…
他に借入があると、住宅ローンの借入可能額は低くなる
そのため、他でも借入が大きいと、最悪、住宅ローンに「落ちる」ことになります。
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返済履歴
返済履歴というのは…
- 過去の借入の返済で、遅延や延滞がなかったかの履歴
- 過去どのような金融機関から借りたかの履歴
これ情報を見て、銀行は何を確認しているかというと…
「クレジットカードの支払いで、2か月以上の遅れはなかったか」
「過去キャッシングなどでの借り入れはないか」
特に、支払いの遅延や滞納は「事故情報」となります。
これに該当すると、住宅ローン審査で落ちる可能性が「限りなく高く」なります。
まあ、普通に生活している人は、この辺りは問題ないと思いますが…
この辺りに載るような情報は、「うっかり忘れてた」で済む話ではないと思いますので。。。
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銀行はどこから情報を得るのか?
住宅ローン以外の借入情報については、仮審査時に自己申告します。
が、実際には、銀行は独自に調べることは可能です。
聞いたことがあるかもしれませんが、「信用情報」というものです。
実は、私たちがの借入や返済履歴情報は、一定期間、信用情報会社のデータベースに残ります。
そして、銀行は必ず、この「信用情報」を審査に際に確認をします。
なので、自己申告をしなくても、銀行は情報を得ることができるんですね。
なので、借入状況について嘘をつくことは、ご法度です。。。
なお、信用情報の詳しい内容は、次の記事でまとめています。
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仮審査で落ちる理由⑤ 所有資産
仮審査を行う際、「どの程度私たちが現預金や株などを持っているか」の記入を求める銀行が数多くあります。
当時私たちが仮審査をした際、多くの対面式の銀行で、資産の報告が必要でした。
一方で、ネット銀行の場合は、特に所有資産の報告は求められなかったと思います。
この所有資産で、「あまり現預金この人持っていなけど、大丈夫かな?」と銀行に思われてしまうと、落ちる可能性があります。
だからと言って、「今お金が少ないから多めに書いておこう」というのは、やめた方がいいです。
後々バレる可能性があるので。。。
現に銀行によっては、預金残高のコピー提出を依頼してきたりもします。
逆に、次のこともやめた方がよいです。
- 所有資産を少なめに申告すること
実は私たち、この少なめに申告してしまったんですね。
個人情報だし、自分たちの持っている預金を知られたくなかったですし。
しかし、とある銀行に聞いた話では、所有資産は、「アピールポイント」ということでした。
住宅ローンで取引しておけば、うちの将来的なお客さんになるかも。
このように思うそうです。
銀行が、自ら預金情報などの個人情報を漏らすことはないですし、信用情報に書き込まれることもありません。
ですので、この辺りは割り切ってアピールした方が良さそうです。
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仮審査で落ちる理由⑥ 分からない
というわけで、以上がトップ5だったのですが、意外と多いのが「落ちた理由が、分からない」。
- そもそも、仮審査で落ちた理由を教えてくれない
- 教えてくれても、「総合的に判断」「様々な角度から検証」と言われ、具体的に分からない
この2つが、「分からない」理由です。
明確に「これが理由」とわかればよいのですが、銀行も様々な項目を審査で見ています。
ですので、結果として、「総合的に判断する」と、落ちてしまう方が出てきてしまうのだと思います。
冒頭で、私たちも2つの仮審査に落ちた、と言いましたが…
1つの銀行はネット銀行でしたが、そもそも教えてくれませんでした。
もう一つは「借入希望額」と「実際の借入可能額」に大きな差異があったので、審査に落ちたと言われたのみ。
なので、私たちも「分からない」という分類に入ります。
ただし、私たちの場合は、「勤続年数」「所有資産」で落ちた可能性が高いと推測しています。
特に、勤続年数は大きな影響を与えたと考えています…。
というわけで、以上が住宅ローン仮審査で落ちる理由パート①でした。
実は、その他にも仮審査で落ちる理由や、自分たちの体験弾も書きたかったのですが…
この記事自体が長くなってしまったので一回区切り、第2弾で記事にしました。
- ・【無料で簡単】失敗を防ぎ、時短にもなる住宅ローンのサービスとは?
- ・【単純】住宅ローン仮審査で落ちないための対策①【できることをやる】
- ・【簡単】住宅ローン仮審査で落ちないための対策②【やれることをやる】
- ・住宅ローンで勤続年数の嘘はバレるのか?【ヒント:資格取得日】
- ・住宅ローンでの返済比率の目安とは【10%~25%の人が大多数】