
「住宅ローンで落ちる人の割合はどれくらいでしょうか?」
「住宅ローンで希望額が借りれない人がどれくらいるでしょうか?」

そんないないんじゃないかな?今みんな住宅ローン借りて家建ててるし…

こんな金利低いのに、希望額借りれないとかあるの?ちょっと信じられないな…
こんなこと、思うかもしれません。
ただ、この認識、間違っています。。。


実は、住宅ローンに落ちたり、希望額を借りれなかったりする人は多いです。
多くの人がご存じだと思いますが、住宅ローン審査は、通常2回あります。
- 仮審査(事前審査)
- 本審査(正式審査)
審査で落ちる理由は様々あり、「仮審査」でも、「本審査」でも、落ちる可能性はあります。
ということで、これから、審査で落ちる理由について、お話していきます。
ちなみに、1つの記事にこの情報をまとめたかったのですが…


伝えしなきゃいなけないことが、めちゃくちゃ多い!
ということで、何回かに記事を分けて、お話していきますね。
第一弾では、「仮審査で落ちる理由トップ5」について、まとめました。

2021年3月は仕事が忙しく、また、青色申告の準備で、第1弾から期間が空いてしまいましたが…
今回の第2弾では、「トップ5以外の理由」と「私たちの失敗談」をメインに、記事にしました。
- 賃貸併用住宅の家を建て、不動産収入のある共働き夫婦。
- 夫は米国公認会計士で、妻は2級ファイナンシャルプランニング技能士。
- お金に関して少し得意な夫婦が、協力して記事を執筆中。
※ 【無料で簡単】失敗を防ぎ、時短にもなる住宅ローンのサービスこちらの記事で私たちが紹介しているサービスは、住宅ローン選びに役立つかもです。なお、既に借入先を決めた方は、見ないでください。「使っておけばよかった」となると困るので…
【失敗談あり】住宅ローン仮審査に落ちる理由②【他人事じゃない…】
今回お話しするのは、次の2つです。
- 住宅ローンに落ちる理由(第1弾で話したこと以外)
- 私たちが実際に落ちた2行の失敗談と学んだこと
特に、実際の落ちた私たちの失敗談は、これから住宅ローン審査をする人にとって、参考になると思います。
というのも、住宅ローンに落ちたり、希望額より少なくなっている人は、そこそこの割合います。
なのに、審査で落ちた人の話は、周りではあまり聞かないのではないでしょうか。


体裁がありますし、正直カッコ悪いので、なかなかこうした話は、出てきにくいんですよね。。
というわけで、早速見ていきます。
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【理由は様々】仮審査で落ちるその他の理由
第1弾では、「住宅ローンに落ちる理由トップ5」について見ましたが…


このトップ5だけで、落ちる理由の約6~7割を毎年占めています。
ですが、実際のところ、それ以外で落ちている人もそこそこいます。
というわけで、その他の理由5つについて、見ていきます。
その他の理由① 雇用形態
銀行の審査では、次の順番で審査が厳しくなる、と言われています。
- 正規雇用
- 自営業・法人役員
- 契約社員
- 派遣社員
- パート・アルバイト
- 無職


正直、無職で住宅ローンを借りのは、良くわかりません…投資家とか資産家なんでしょうか。
銀行が見ているのポイントは、「毎年安定した収入が見込めるか」どうか。
雇用形態が下に行くにつれて、安定したキャッシュフローがない、とみなされていくわけです。
現在は、契約社員・派遣社員などでも、一定の収入があれば、借入可能な住宅ローンが数多くあります。
ですがこれは借入が保証されているわけではなく、雇用形態は、審査に影響があります。

ただ、この雇用形態単独で審査に落ちる、ということは少ないような気がしています。

例えば、勤続年数や現在の資産状況など、その他の要素と併せて相互的に判断されると推測しています。
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その他の理由② 担保評価額
担保評価額は、【土地や建物に対する銀行の評価】です。
なぜこれが大事かというと…
銀行は万が一の場合、土地や建物を売ってお金を回収する
例えば、借入希望は3000万円。でも、建物や土地の評価は合わせて500万円しかありません。
これは極端な例ですが、このような場合だと、万が一の時にお金を回収できないので、審査が通らないわけです。


ただし、令和2年度の調査では、担保評価が理由で落ちたという人はいなかったようです。
ちなみに、毎年の傾向ですと、2~4%程度の方がこの理由に該当するようです。
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その他の理由③ 返済比率
住宅ローンにおいて「返済比率」とは、次の割合のことを言います。
- 年間返済額(元本+利息) ÷ 額面年収(税引き前年収) = 返済比率


返済比率は落ちる理由トップ5ではないです。が、他の審査項目と密接に関わっています。
当たり前の話ですが、返済比率が高くなると、落ちます。
以前、私たちも返済比率の記事について書いていますが…

10%~25%の範囲内で借りている人が6割です
例えばの話ですが、年収600万円だとします。
そうすると、年間返済額は60万~150万で借入をしている人が多い、ということになります。

なお、借入比率が30%を超えて借りる人の割合は、1割ないです。

つまり、30%を超えてくると、落ちる可能性が高くなってきます。
なお、年収が高くなれば高くなる程、返済比率は高くても問題ありません。

ですので、年収によって、落ちる返済比率というのは異なります。
そして、返済比率に関してもう1つ気を付けておきたいのは…
他で借入をしている場合、その借入分も含めて返済比率が計算される


他の借入とは、自動車ローンや教育ローン、ショッピングローンなどのことを言います。
こうしたその他のローン状況については、仮審査の申込で自己申告します。
ただし、実は銀行も調べることが可能。隠していても、銀行は見破ることができます。
【個人信用情報】
これが、分かってしまう理由です。

え、、じゃあ、奨学金とかも分かっちゃうの?
私たちの場合も奨学金を借りていたので、この部分とても気になっていました。
- 返済をしっかりしていて、3か月以上の遅延がなければ、銀行は奨学金については分からない
これが結論です。
この辺りについては、次の記事でまとめています。

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その他の理由④ 健康状態
健康状態は、団信(団体信用生命保険)と関係してきます。
銀行は、借主が返済途中で死亡した場合でもお金が回収できるよう、私たちに保険をかけます。
これが団信なのですが、健康状態が悪いと、団信に加入することができません。


つまり、「団信に入れない=審査で落ちる」ということになります。
ただし、健康状態による審査落ちを回避する方法が、2つあります。
- ワイド団信を利用する
- フラット35の団信加入なしを選択する
1つ目のワイド団信とは、過去に大きな病気などをしたリスクの高い人向けの団信です。
このワイド団信の場合、条件が悪くなり、また、制約が出てきたりします。

まず、金利です。
金利は、通常の団信よりも、0.3%高くなります。

そして、年齢制限もあります。
銀行によってまちまちですが、一定の年齢以上の方は、ワイド団信に入ることができません。
2つ目ですが、実は、フラット35の場合、団信に加入しなくて住宅ローンが借りることが可能です。
ただし、注意した方が良いことがあります…
- 万が一本人が死亡した場合でも、住宅ローン残高は残る
- 担保評価の部分で、銀行の審査が厳しくなる恐れがある


ようは、後に残された家族が困る可能性がありますし、借入希望額を借りれない恐れがあるということです…
ちなみに、令和2年の調査では、健康状況を理由で希望した融資を借りれなかった人は、約7%。
100人のうち7人ということです。結構、多いですよね…
更に言うと、多い時では、100人中14人が健康状態が理由で希望額を断れている年度もありました。
住宅ローンの観点からも、日頃から健康に気を使うことは大事だと言えそうです。
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その他の理由⑤ 金融機関との取引状況
私たちにとっては意外だったのですが…
【金融機関との取引状況】で希望額を断られる方が例年4~8%いる
これに関して、私たちは次のことを推測しています。
- メガバンクやネット銀行はそこまで関係ない
- 生き残りに厳しい地銀などが取引状況を重要視している
なお、金融機関との取引状況とは、一言でいうと、「メインバンクかどうか」ということです。
サラリーマンの場合ですと…
- 給与の振込口座に指定している
- クレジットカードや、公共料金の決済口座に指定している
- その銀行の定期預金などを利用しているetc.

ちなみに、私たちの場合、とある銀行から「給与の振込口座にして下さい」と言われました。

結局、金利条件が良くなかったので、その銀行では借入しませんでしたが…
余談ですが、給与振込口座に指定すると、金利を引き下げてくれる銀行もあります(横浜銀行など)。
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【実際の失敗談】私たちが仮審査で落ちた銀行は2行

落ちる理由はだいぶ理解した。でも実際に落ちてる人の実際の話を少し聞きたいんだけど…
ということで、私たちは仮審査で2行落ちているので、その話を少ししたいと思います。


最初にお伝えすると、私たちが落ちた銀行は、次の2行です。
- 住信SBIネット銀行
- ジャパンネット銀行(PayPay銀行)
私たちが落ちた銀行① ミスター住宅ローンリアル(住信SBI)
私たちは、住信SBIネット銀行の【ネット専用住宅ローン】から住宅ローンを借入しています。
一方で、住信SBIネット銀行の【ミスター住宅ローンリアル】という対面式の住宅ローン審査では、落ちました。
これを聞いて、多くの人は「???」と思うかもしれません。

同じ銀行の審査でも、1つは落ちて、1つは受かるってあり得るの?
私たちも最初はおかしな話だと思ったのですが、実はこうしたこと、あり得る話です。
というのも…
- 住信SBIのネット専用住宅ローンの貸出先は【三井住友信託銀行】であり、【住信SBIネット銀行】ではない。
- つまり、対面での申込と、ネット経由での申込では、対応する銀行が違う。
ようは、銀行が違うから、審査方法も異なるわけです。
というわけで、構図については分かったと思うので、肝心の落ちた理由ですが…
分かりません
ミスター住宅ローンリアルでは、直接連絡をすると、落ちた理由を教えてくれます。
そこで実際に電話をして確認をしたのですが、言われた内容は次のことでした。

お客様の【借入希望額】と、私たちの【貸出可能額】に大きな差があったので、お見送りさせていただきました。
具体的には、希望した借入額の7割なら、貸出可能とのことでした。

実際、これは、その他の銀行と比べて、格段に悪い結果。

正直、落ちることはないだろうと思っていたため、相当な衝撃を受けました。
なお、具体的に審査内容については教えられない、ということでしたが。。。
住信SBI銀行での審査結果が悪かったのは、次のことが原因だと予測しています。
- 勤続年数(旦那3年未満)
- 資産状況(過少に申告)
- 返済比率や年収の観点から
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私たちが落ちた銀行② ジャパンネット銀行(PayPay銀行)
そして、落ちたもう一つの銀行は、ジャパンネット銀行(PayPay銀行)です。


ジャパンネット銀行は、変動金利が0.38%と、0.3%台で借りることができる銀行です。
実は、私たちの家は賃貸併用住宅なので、ジャパンネット銀行での借入はできないことは知っていました。
それでも出してみたのは、好奇心からです。
まあ、結局のところ、審査に落ちてしまったのですが…
- ジャパンネット銀行も落ちた理由はわかりませんでした。。。

審査申込を完了したのが、金曜日の19時。審査完了の連絡が翌月曜日の13時に来ました。

この審査スピードを見ると、AIに組み込まれた審査基準で引っかかったのではないかと思います。
なお、落ちた理由は、住信SBIネット銀行と同じだと推測しています。
- AI審査の結果、銀行側の貸し出し可能額と、私たちの借入希望額に大きな差があった。
- ジャパンネット銀行の場合、資産状況を書く欄はなかったので、単純に【年収】が影響していると予測。
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住宅ローン仮審査に落ちた経験から学んだこと
正直なところ、審査に落ちると結構凹みます。

自分って、社会的に信用ないのかな…
こんな風にも感じました。
ただ、審査に落ちた経験から、いくつか学ぶことができたと思っています。

私たちがこれらを活かせる場は、2度とない可能性大きいです。。。
が、これから借入をする方の参考になると思いますので、以下でまとめます。
アピールできることはアピールすること
銀行申込では、全ての項目がアピール材料となります。
ですが、私たち、一つだけやってしまったことがあります。
- 所有資産を少なめに申告すること

資産について、実際よりも少なめに申告してしまったんですね。

個人情報だし、自分たちの持っている預金を知られたくなかったですし。
しかし、住信SBIネット銀行の代理店に聞いた話では、所有資産は、「アピールポイント」ということでした。

住宅ローンで取引しておけば、うちの将来的なお客さんになるかも。
このように思うそうです。
私たちがこの話を聞いたのは、全てが決着した後ですので、時すでに遅しでしたが。。。
銀行が、自ら預金情報などの個人情報を漏らすことはないですし、信用情報に書き込まれることもありません。
ですので、この辺りは割り切ってアピールした方が良さそうです。
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借入希望額のふかしすぎは良くない
ふかすとは、「借入希望額を高めにして、審査申込すること」を言います。

私たちの場合、家の建築費用や土地の代金は、値引き前の金額を使いました。
更に、「諸費用」も借入希望額に含めました。
この結果、自分たちが考えていた借入希望額よりも、大きな借入希望額になったんですね。


万が一のために多めにしたのですが…私たちの場合は、やりすぎだったかもしれません。
この辺りのさじ加減は難しいですが、借入希望額は、極端に大きくしない方が良いかもしれません。
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不利な条件がある場合は、審査を先延ばしした方が良いかも
不利な条件がある場合は、それが解消されるまで待った方が良いです。
- 勤続年数が短い(3年未満)
- 健康診断の数値指標があまりよくなかった
- その他で借入していて、また返済途中である
- 過去延滞などをしており、信用情報に問題がある
私たちの場合でいうと、「勤続年数」は大きな影響があったと思っています。


当時私は、勤続年数が3年前後。その前と後では、結果に違いがありました…
勿論、家を買うのは、タイミングも重要。なので、先延ばしにするのは難しいかもしれません。
ですが、不利な条件は、必ず審査に影響します。この辺りは理解したうえで申込をしていった方がよいかもしれません。

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銀行担当者や窓口の説明が間違っていることも多々ある
不動産仲介会社も、銀行も、ハウスメーカーも、結構間違ったことを言ってくる。


私たちが家づくりを経験して、感じたことはこれです。
例えば、住宅ローンに関して言うと、私たちは次のような間違いをされました。
- 住信SBI銀行の代理店から、間違った「つなぎ融資」の説明を受けた。気づくのが遅ければ、住信SBIネット専用住宅ローンの借入ができなくなっていた。
- 住信SBI銀行の代理店は当初、「落ちた理由は教えられない」と言った。しかし、私たちが別の代理店に確認したところ、直接銀行に聞けば分かることが判明した。
- とある銀行で、「本審査での借入承認金額」が、仮審査よりも少なくなっていた。理由は、銀行側のミス。本来借りれない部分も、仮承認ではOKとしていた。
住宅ローンは、私たち借主にとっては、大きな金額の借入です。
ですので、こうした間違いはあっては非常に困るのですが、現に起こってしまいました。

ですので、担当者の言っていることを、全て信用するのはやめた方が良いです。

そして、「この人の言っていること、本当かな?」と疑問に思ったら、自分で調べてみてください。
というわけで、以上が住宅ローン仮審査で落ちる理由(トップ5以外)と、私たちの経験談でした。

実は、仮審査に落ちないための対策についても書きたかったのですが。。。

この記事自体が長くなってしまったので、第3弾、第4弾でまとめたいと思います。。

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- ・【他人事じゃない】住宅ローン仮審査に落ちる理由①【私達も落ちた】
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- ・【簡単】住宅ローン仮審査で落ちないための対策②【やれることをやる】