住宅ローンの返済比率って、よくわからないわ…
年収によっても、返済比率の目安って違うよな…何を基準にすればよいんだろう?…
マイホームの購入は、人生にとって大きなお買い物。
それであるが故に、ほとんどの人が住宅ローンを使い、家を購入をします。
その中で、気になるのが、これ。
どれくらいの住宅ローンを借りるのが良いのだろう…?
そして、こうした疑問の解消するための一つの指標が、「返済比率」。
住宅ローンにおいて「返済比率」とは、次の割合のことを言います。
- 年間返済額(元本+利息) ÷ 額面年収(税引き前年収) = 返済比率
実はこの理想的な「返済比率」は、年収によって変わります。
そこで、今回はこの「返済比率」を、年収毎に比較してみました。
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住宅ローンの返済比率と年収の関係性【年収高い=比率は高くてOK】
基本的に、返済比率は、年収が高くなればその分、比率も高くても大丈夫になります。
- 年収が高くなれば、その分生活費の収入に占める割合が低くなる
これが、年収が高くなれば、比率が高くてもOKの理由です。
2019年の政府の家計調査によると…
勤労者世帯の毎月の平均消費支出は、30.5万円
こちらは、項目の「住居」を除いた費用です。
また、この費用は、交際費やレジャー代なども入っての支出。
つまり、生活にかかる支出は、年間でおよそ360万円が平均となります。
例えばですが、この支出の占める割合は、年収600万円では60%にもなりますが、年収800万円では、45%に下がります。
このように、「生活費の割合が下がる分、その他にお金を回すことができる」というわけです。
私たちは、次の基準で、返済比率を年収毎に見ていくと良いと考えています。
- 年収600万円以下:10%
- 年収600万円超~800万円以下:15%
- 年収800万円超~1500万円以下:20%
- 年収1500万円超:25%
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年収が600万円以下の返済比率
年収600万円以下の場合の返済比率は、「10%以内」が理想的な目安だと思います。
年収600万円の場合、手取りは約460万円です。
ここから生活に関する支出を差し引くと…
- 手元に残るお金 = 460万円 - 360万 = 100万円
年収600万の返済比率10%は、「60万円」です。
そうすると…
- 100万円 - 60万円 = 40万円・・・最終的に手元に残るお金
手元に残るお金を考えると、結構きついですね…
これが、返済比率15%になると、手元に残るお金は10万円。
このような理由で、「10%以内」が理想的な目安であると思います。
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年収が600万円超~800万以下の返済比率
年収600万円超~800万円以下の場合の返済比率は、「15%以内」が理想的な目安だと思います。
先ほどの例でいうと、年収600万円の場合は、手元にお金がほとんど残りません。
ですが、生活費が平均であれば赤字になるわけではないので、10%以上の割合でも借入は可能です。
年収600万円超~800万円以下の場合、手取りは約460万円~約590万円です。
仮に、年収800万円でかんがえ、手取り590万円から生活に関する支出を差し引くと…
- 手元に残るお金 = 590万円 - 360万 = 230万円
年収800万の返済比率15%は、「120万円」です。
そうすると…
- 230万円 - 120万円 = 110万円・・・最終的に手元に残るお金
「年110万=30年で3300万円」。子供の教育費も出せそうですし、退職金を考慮すると、老後の2000万問題も解決できそうです。
これが…
返済比率20%:手元に残るお金は70万円
返済比率25%:手元に残るお金は30万円
20%でも返済はできそうですが、年収が平均よりあるのに、生活レベルはぜいたくできなさそう。
25%でも返済は可能ですが、この年収にしては、かなりぎりぎりの生活になります。
このような理由で、「15%以内」が理想的な目安であると思います。
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年収が800万円超~1500万以下の返済比率
年収800万円超~1500万円以下の場合の返済比率は、「20%以内」が理想的な目安だと思います。
このくらいの年収になってくると、ぐっと生活に余裕が出てきます。
収入に対する生活に関する支出の割合は、かなり低くなってきます。そのため、他のことに回すことができる金額が多くなるわけです。
年収800万円超~1500万円以下の場合、手取りは約590万円~約1000万円です。
仮に、年収1200万円で考えると、手取りは約830万円。
ここから生活に関する支出を差し引くと…
- 手元に残るお金 = 830万円 - 360万 = 470万円
年収1200万の返済比率20%は、「240万円」です。
そうすると…
- 470万円 - 240万円 = 230万円・・・最終的に手元に残るお金
「年230万=30年で6900万円」。これだけあれば、生活のレベルも上げ、かつ、老後に備えることも十分可能です。
これが…
返済比率25%:手元に残るお金は170万円
返済比率30%:手元に残るお金は110万円
正直、25%~30%でも返済は可能そう。ですが、年収が高くなってきているので、平均の生活レベルではちょっと寂しい感じがします。
このような理由で、「20%以内」が理想的な目安であると思います。
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年収が1500万円超の返済比率
年収1500万円超の場合の返済比率は、「25%以内」が理想的な目安だと思います。
このレベルになってくると、25%は余裕。
年収が更に高くなれば、30%、35%でも問題なくなってきます。
年収1500万円で考えると、手取りは約1000万円。
ここから生活に関する支出を差し引くと…
- 手元に残るお金 = 1000万円 - 360万 = 640万円
年収1500万の返済比率25%は、「375万円」です。
そうすると…
- 640万円 - 375万円 = 265万円・・・最終的に手元に残るお金
「年265万=30年で約8000万円」。もはやもう1軒家が買えてしまいそうなレベルです。
これが…
返済比率30%:手元に残るお金は190万円
返済比率35%:手元に残るお金は115万円
正直、30%~35%でも返済は可能そう。ただ、年収がかなり高い分、生活レベルも高くなっている確率は高い。
このような理由で、「25%以内」が理想的な目安であると思います。
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返済比率が同じでも「金利」によって借入金額は全く違う
以上が、年収毎の返済比率のざっとした基準です。
ところで、返済金額が同じでも、「金利」によって全く借入金額が違うのはご存じでしょうか?
例えば、毎年120万円返済をするとします(この金額は、年収800万の場合で返済負担率15%)
この返済額で、変動金利の場合(0.40%)と、固定金利の場合(1.00%)でどれくらい違うかというと…
変動金利の場合: 住宅ローン借入額は4000万円程度
固定金利の場合: 住宅ローン借入額は3600万円程度
なんと、同じ返済金額でも、借入金額に400万円もの差があります。
なぜこのような違いが出るかというと、当たり前の話で…
- 金利が高くなれば、支払う利息も増えるから
0.4%と1.0%だとそんなに変わらないと思うかもしれませんが、結構違いがあるんです。
もちろん、変動金利の場合は将来的に金利が上がるリスクがあります。
とはいっても、現在の主流は変動金利で、約6割の人が変動金利を選択している時代です。
これだけの割合で変動金利が選択している中で、金利を一気に引き上げたら、経済が立ち行かなくなるわね…
なので、よっぽどのことがない限り、急激な金利上昇は起こりえないというのが、私たちの意見です。
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借入額を伸ばしたければ「変動金利」の選択を
ですので、借入金額を伸ばしたい場合は、「変動金利」がおすすめです。
私たちの場合は、住信SBIネット銀行での住宅ローン。変動金利で0.447%です。
この変動金利の利率は、当時はかなり条件の良い利率でした。
今は更に金利は下がっており、住信SBIの変動金利は、0.44%(2021年2月4日現在)となっています。
また、他の銀行ですと、次のような条件で借りることができたりもします。
- じぶん銀行:0.41%
- ジャパンネット銀行:0.38%
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一番条件の良い住宅ローンを探すには複数銀行での審査が必要
ですが、この最安金利で必ずしも審査が通るというわけではありません。
また、借りられたとしても、希望する金額を借りることができるとも限りません。
なぜなら…
銀行の審査には個別性があり、各銀行によって判断が違う
ですので、できる限り多くの銀行の感触を確かめ、一番条件の良い条件を探すことが大事です。
私たちも、合計10行以上に審査を依頼し、最後の最後で借入金額・金利共に一番良い条件を勝ち取りましたし…
とは言っても、住宅ローンに多くの時間を割くことができない方も多いはず。
そのような方は、次の記事にある方法で、条件の良い住宅ローンを、効率的に探せますよ。
というわけで、以上が住宅ローンの返済比率の目安についてのお話でした。
目安をある程度知れば、無理のない範囲でやりくりローン返済が可能になります。
なので、しっかりと見ていただき、住宅ローンの借入額の参考にしてみてくださいね!
- ・住宅ローンの返済比率を下げる方法とは?【言うは易く行うは難し】
- ・住宅ローンでの返済比率の理想の割合は?【結論:人それぞれです】
- ・住宅ローンで勤続年数の嘘はバレるのか?【ヒント:健康保険証】
- ・住宅ローンでの返済比率の目安とは【10%~25%の人が大多数】
- ・住宅ローンの返済比率計算に入らない費用【地味にインパクトあり】
*手取りの計算には、ウェルスハックの早見表を使用しました。