「住宅ローンで落ちる人の割合はどれくらいでしょうか?」
「住宅ローンで希望額が借りれない人がどれくらいるでしょうか?」
そんないないんじゃないかな?今みんな住宅ローン借りて家建ててるし…
こんな金利低いのに、希望額借りれないとかあるの?ちょっと信じられないな…
こんなこと、思うかもしれません。
ただ、この認識、間違っています。。。
実は、住宅ローンに落ちたり、希望額を借りれなかったりする人は多いです。
多くの方はご存じだと思いますが、住宅ローン審査は、通常2回あります。
- 仮審査(事前審査)
- 本審査(正式審査)
審査で落ちる理由は様々あり、「仮審査」でも、「本審査」でも、落ちる可能性はあります。
ということで、審査落ちについて、色々な視点でお話しします。
ちなみに、1つの記事に情報をまとめたかったのですが…
伝えしなきゃいなけないことが、めちゃくちゃ多い!
ということで、何回かに記事を分けています。
第4弾までは、「仮審査」に関しての話をしてきました。
今回の第5弾は、「本審査」ついてお話しします。
- 賃貸併用住宅の家を建て、不動産収入のある共働き夫婦。
- 夫婦共に2級ファイナンシャルプランニング技能士。
- かつ、夫は米国公認会計士で住宅ローンアドバイザー。
- お金に関して少し得意な夫婦が、協力して記事を執筆中。
※ 【無料で簡単】失敗を防ぎ、時短にもなる住宅ローンのサービスこちらの記事で私たちが紹介しているサービスは、良い審査結果が出ていない方、審査に落ちてしまった方に役立つかもです。なお、既に借入先を決めた方は、見ないでください。「使っておけばよかった」となると困るので…
【まさか自分が…】住宅ローン本審査で落ちる理由【仮審査とは違う】
本審査とは、住宅ローンの「正式な申込」です。
本審査が仮審査と比べて大きく何が違うかというと…
審査の細かさ
ただ、実際は、多くの人は「仮審査で出た条件=本審査での条件」となります。
ただ、この結果が出るには、次の条件を満たす必要があります。
- 仮審査で記入した内容に誤りがないこと
- 物件や自分たち自身について、仮審査での申告内容から、何一つ変わっていないこと
というのも、仮審査で見られるメインの内容は、「住宅ローン申込書の内容」。
仮審査を受けた方なら分かると思いますが、仮審査の段階では、提出資料はほとんどないです。
私たちが仮審査で出した資料は「土地価格」「家の見積もり」「源泉徴収」「健康保険証」「職歴書」のみでした。
つまり、仮審査では、ほとんどの項目が【自己申告した内容】を基に、審査されるわけです。
一方で、本審査は、提出書類が数多くあります。
- 健康診断結果(一定以上の住宅ローン借入をする方)
- 住民票の写し
- 物件の売買契約書
- 預金残高が分かる資料etc.
この人の言っていることって本当だよね?ちゃんと仮審査通り貸しても大丈夫だよね…?
このように、より細かいチェックを通じて、「本当に貸して大丈夫か」を最終判断するわけです。
つまり…
仮審査:住宅ローンの条件を決めるための審査
本審査:仮審査での条件で貸せるかを最終判断するための審査
このように言い換えることができると思います。
なので、「仮審査で落ちる理由」と、「本審査で落ちる理由」は違うんですね。
今までの記事でも見てきましたが、仮審査では、落ちる理由は数多くあります。
ですが、本審査で落ちる理由は、主に次の3つだけです。
- 仮審査での自己申告情報と、提出資料に記載された事実に違いがある
- 状況が変化している
- フラッツ35では担保評価
というわけで、早速1つずつ見ていきます。
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住宅ローン本審査で落ちる理由① 仮審査での申告情報と提出資料の情報に違いがある
これは当たり前の話ですが、申込書・申込フォームに記入・入力する内容は、正しい必要があります。
銀行は申込内容が正しいものとして仮審査を進める
ですので、申告情報に違いがある場合、そもそも仮審査結果の内容自体が違ってしまうので、場合によっては落ちる可能性があるわけです。
具体的に、どのような例があり得るかと言いますと…
- 申告した年収と、源泉徴収票に記載された年収額が異なる
- 健康状態について問題なしと申告したが、健康診断結果で問題ありとなっている
- 申告された資産額よりも実際の資産額がかなり少なかった
- 勤続年数が5年と書かれていたが、実は2年しかなかった
こんな間違いするの?と思う人もいるかもしれませんが…
軽い気持ちで審査を申し込んでいる場合、適当に書いてしまう人は結構いるんですよ。。。
ただ、本当に間違えていた場合でも、このような誤りがあると、銀行の心象はかなり悪くなるはずです。
ですので、住宅ローンの仮審査申込をする際は、気をつけて情報を記入・入力してください。
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住宅ローン本審査で落ちる理由② 状況が変化している
「状況が変化する」とは、仮審査から本審査の間で、審査に影響を与えるような変化が起きてしまった場合のことを指しています。
これは、色々な側面の変化を指しています。
- 自分自身
- 対象となる土地や家
- 世の中
- 銀行自体
例えば、次のような例が状況の変化としてはあります。
例① 転職をした・どちらかが仕事をやめた
「転職=リスク」と審査では考えられます。
その転職が、たとえキャリアに良かったとしても、このように捉えられます。
- 同じ会社での勤続年数が長い:安定的な収入があるので安心
- 転職したばかり・勤続年数が短い:収入が不安定なのでリスクがある
なので、転職をしてしまうと、仮審査での条件から悪くなる。最悪は借入不可になる可能性があります。
また、ペアローンや収入合算での借入を考えていたにも関わらず、本審査前に仕事を辞めてしまった場合。
これはレアケースだと思いますが、この場合、本審査では落ちる可能性大です。
また落ちなかったとしても、融資金額は大きく変わってきます。
なので、住宅の購入前後は、転職や退職は思いとどまることが必要。
これらを万が一考えている場合、少なくとも借入が完了してから行動に移した方が良いと思います。
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例② 健康状態が悪化してしまった
健康状態は、審査への影響が大きいです。
というのも、住宅ローンでは、フラッツ35を除き、団信の加入を義務付けています。
ですので、仮審査以降で健康状態が悪化すると、団信が通らなくなる可能性があり、結果として、本審査で落ちるリスクがあります。
がんなどの病気は自分でコントロールすることが難しいので何とも言えませんが…
最低限、健康で気を使えることは使っておくことは必要だとは言えます。。。
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例③ 買う土地が最初と違う
これは少なからずありそうな話です。
- 最初Aという土地を購入し家を建てようと思い、仮審査を出した。結果審査が通った。
- 仮審査をしている間に、Bという、Aと広さは同じで、価格が安い土地が出てきた。
- 立地条件は悪かったが、Aをやめて、Bの土地を買うことにした。しかし、そのことを特に銀行には伝えなかった。
- 結果、本審査で審査をしたら、借入できなくなってしまった。
これに関わってくるのは…
銀行の土地への評価
土地の評価は、同じ広さであっても、立地条件によって評価は異なります。
ですので、土地が変わったのであれば銀行担当者に言って仮審査を再度することが必要です。
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例④ 家の建築費用やメーカーが変わっている
これもありがちな話かと思いますが…
まず、最初の見積もり額よりも安くなっている場合です。
仮審査の時点では、実際にかかる金額よりも大きな建築費用で申し込むことが多いです。
なので、値引きなどで費用が下がった場合、借入金額が変わってくる場合があります。
例えばですが、「物件価格の〇割までが貸出条件」とした場合、その分、借入できる金額が下がります。
ただ、これは借入金額が下がるだけなので落ちるわけではないのですが、問題は次のケース。
- 最初は、超大手のA社で建てる予定で、建築費用は3500万円だった。この費用を基に、仮審査を受けて通った。
- 調べていくうちに、地元の工務店のB社では、同じような間取りで3000万円で建てられることを知った。
- B社で建てることに決めたが、銀行には言わなかった。
- 本審査でB社との請負契約を提出したところ、審査が通らなくなってしまった。
実際のところ、どこのメーカー・工務店で家を建てるのかによっても、審査に影響を与える可能性があります。
なので、このように家を建てるメーカーを変えた場合、事前に銀行に相談する。
そして、再度、仮審査を行う必要があるかどうか確認した方がよいです。
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例⑤ 仮審査後に他で借入をしてしまった
これは一番やってはいけないケースです…
例えばの話ですが、仮審査の通過後に、自動車ローンを借りてしまうことなどを言います。
住宅ローンの審査で大事な項目の一つが、返済比率です。
返済比率の計算の際には、他のローンについても含めて計算されます。
つまり、新たな借入が発生すると、その借入を考慮した上での住宅ローンの額を再度確認する必要が出てきてしまいます。
そして、この再確認の結果、住宅ローンを貸せない、と銀行が判断する場合もあるわけです。
また、これに付随して、次のようなケースも最悪です。
- 仮審査前から借入しているその他のローンで、支払い遅延や、延滞をしてしまう
この結果として、個人信用情報に傷が付いてしまった場合…
本審査で、借入ができなくなってしまう可能性が大きくなります。
なので、家を建て住宅ローン借入するまでは、他でローンを組まない。
そして、今ある借入についても、しっかりと返済をしていく。
当たり前のことですが、非常に大事なことですので、注意しましょう。
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住宅ローン本審査で落ちる理由③ フラッツ35では担保評価による場合も
フラット35は他の民間の住宅ローンとは異なり、担保評価を本審査で行います。
ですので、担保評価の結果によっては、仮審査での借入条件よりも悪くなる。
もしくは、本審査で落ちてしまう可能性があります。
ただ、ここ最近は、担保評価が理由で審査が落ちるということは少ないようです。
なので、可能性としてはあまりないのではないかと思います。
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私たちが実際に経験した本審査でのハプニング
ということで、以上が本審査で落ちる理由についてのまとめでした。
私たちが住宅ローンの借入した際、本審査で落ちるということはありませんでした。
ちなみに、私たちが本審査まで行った銀行は、以下の4行です。
- 住信SBIネット銀行
- 三井住友信託銀行
- じぶん銀行
- みずほ銀行
これらの本審査で、2つ私たちに起こったことについて、参考までにお話します。
本審査で経験したこと① 融資希望額が減額された
これはみずほ銀行でのことです。
そこまで大きな減額ではないのですが、本審査では、約100万減額されました。
この結果で納得いかなかったのは、理由です。
仮審査も、本審査でも、建築費用の内訳が分かる見積書をつけて、審査を依頼しました。
銀行は、仮審査でも本審査でも同じ見積書を見て審査しているはずなのですが…
- 本審査では、照明とエアコン購入・設置関連の金額分、ローン額が減りました
実際に住宅ローン借入に含めることができるもの・できないものは、銀行によって判断が異なってます。
なので、私たち側での判断が難しい…
ですが、もし照明やエアコンを借入に含められないのであれば、仮審査の段階で判断されるべきかなと。。。
ただ、この結果、私たちは有利な権利を持ってしまいました。それは…
契約を白紙撤回できる権利
これは、融資利用の特約による解約とも言います。
この権利で何ができたかというと、追加値引きと、仲介手数料の減額。
結果としては、減額されて良かったのかもしれません(笑)
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本審査で経験したこと② 建築費用に応じて借入金額が下がった
うちは総工費(土地代+建築費用)の○割までが住宅ローンの貸し出し条件です。
銀行によっては、仮審査の段階で、このように伝えてくれる銀行もあります。
私たちがこのように言われていた銀行の一つが、三井住友信託銀行でした。
当初、私たちは、総工費を多めに設定し、審査を出していました。
- 土地代:値引き交渉前の額
- 建築費用:値引き前+オプションたくさん詰め込んだ額
ですので、最終的な費用については大幅に減り、その結果として、融資金額についても減少しました。
オーバーローン(実際の費用を超えて貸出すこと)は銀行は絶対にしてはいけないこと。
なので、総工費が減って、融資金額は減るのは、当たり前のことかと思います。
というわけで、以上が住宅ローン本審査で落ちる理由と私たちの体験談でした。
この記事を含めて5つに分け、仮審査・本審査で落ちる理由について見てきました。
長くなってしまいましたが、これから借入の方に参考になってくれると嬉しいです。
- ・【無料で簡単】失敗を防ぎ、時短にもなる住宅ローンのサービスとは?
- ・【単純】住宅ローン仮審査で落ちないための対策①【できることをやる】
- ・【簡単】住宅ローン仮審査で落ちないための対策②【やれることをやる】
- ・【他人事じゃない】住宅ローン仮審査に落ちる理由①【私達も落ちた】
- ・【失敗談あり】住宅ローン仮審査に落ちる理由②【他人事じゃない…】