住宅ローンの返済比率は、どの位が目安としては良いのかしら?
借りられる金額と無理のない金額は違うって聞くし。。とにかく、生活に無理がない範囲で借りたいな…
マイホームの購入は、人生にとって大きなお買い物。
それであるが故に、ほとんどの人が住宅ローンを使い、購入をします。
その中で、気になるのが、これ。
どれくらいの住宅ローンを借りるのが良いのだろう…?
そして、こうした疑問の解消するための一つの指標が、「返済比率」。
住宅ローンにおいて「返済比率」とは、次の割合のことを言います。
- 年間返済額(元本+利息) ÷ 額面年収(税引き前年収) = 返済比率
そこで、今回はこの「返済比率」はどの程度を目安にすればよいのか記事にしました。
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住宅ローンでの返済比率の目安とは【10%~25%の人が大多数】
一般的に、住宅ローンの返済比率の上限は、35%程度と言われています。
一方で、住宅金融支援機構の調査を見ると、多くの人の返済比率は、10%~25%となっています(全て年度の第1回調査の数値)。
この通り、毎年の傾向は同じで、約7割の人の返済比率が10%~25%です。
そのため、返済比率の目安としては、10%~25%となります。
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返済比率の10%と25%の差は大きい
とは言っても、10%と25%では、負担の程度にかなり差があります。
例えば、年収600万円の方ですと…
- 返済負担率10% = 年間60万円 = 月5万円
- 返済負担率25% = 年間150万円 = 月12.5万円
月の支払いで見ると、10%と25%では、7.5万円もの差があります。
目安を言われても、結局、どの程度がいいかが全然わからない…
ということで、次から私たちの返済比率についての考えをお話しします。
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返済比率の目安は年収によって変わる
私たちの考えとしては…
無理のない返済比率の目安は、年収によって変わる
そして、私たちは、次の切り分けがざっとした目安としては良いと思っています。
- 年収600万円以下:10%
- 年収600万円超~800万円以下:15%
- 年収800万円超~1500万円以下:20%
- 年収1500万円超:25%
なぜ年収が高くなるにつれて、割合の目安が高くなるかというと、理由は単純です。
年収が増えれば生活費の占める割合が減る。結果、お金をその他により多く使うことができる。
生活費は、誰でも、一定程度のお金がかかるものです。
2019年の政府の家計調査によると…
勤労者世帯の毎月の平均消費支出は、30.5万円
こちらは、項目の「住居」を除いた費用です。
つまり、生活にかかる支出は、年間でおよそ360万円が平均となります。
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年収600万と800万で返済比率を考える
早速ですが、この360万円の支出が、年収の違いでどの程度影響があるかを考えてみます。
まず、年収が600万円と800万円の場合、手取りは次のようになります(ウェルスハックの早見表を参照)。
- 年収600万円の場合:手取りは約460万円
- 年収800万円の場合:手取りは約590万円
ここから生活支出の360万円を引くと、手元に残るお金は、次の通り。
年収600万円の場合:100万円
年収800万円の場合:230万円
年収600万円の場合、この100万円から貯金もしなければいけないし、返済もしていかなければいけない、ということです。
年収600万円で返済負担割合が10%の場合、年間の返済額は60万円。つまり、残りの40万円が貯蓄や投資に回すことが可能となります。
そして、15%になると、年間の返済額は90万円。差し引いた金額は10万となり、ほとんど手元に残りません。
一方で、年収800万で返済比率が15%の場合、年間の返済額は120万円となります。
ですが、「230万-120万円=110万円」となり、返済比率が15%であっても、貯金や投資に使えるお金が多い。
このように、年収が増えると、消費支出の割合が下がるため、返済比率が上がっても問題がないんです。
よって、目安が年収によって、変わっていくわけです。
ちなみに、私たちの場合、2019年の返済比率は20%でした。
これは、私たちにとって「無理のない返済」でした。貯金もできますし、娯楽や趣味にお金を使うことも可能でした。
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返済比率が同じでも「金利」によって借入金額は全く違う
ちなみに、返済金額が同じでも、「金利」によって全く借入金額が違うのはご存じでしょうか?
例えば、毎年120万円返済をするとします(この金額は、年収800万の場合で返済負担率15%)
この返済額で、変動金利の場合(0.40%)と、固定金利の場合(1.00%)でどれくらい違うかというと…
変動金利の場合: 住宅ローン借入額は4000万円程度
固定金利の場合: 住宅ローン借入額は3600万円程度
なんと、同じ返済金額でも、借入金額に400万円もの差があります。
なぜこのような違いが出るかというと、当たり前の話で…
- 金利が高くなれば、支払う利息も増えるから
0.4%と1.0%だとそんなに変わらないと思うかもしれませんが、結構違いがあるんです。
もちろん、変動金利の場合は将来的に金利が上がるリスクがあります。
とはいっても、現在の主流は変動金利で、約6割の人が変動金利を選択している時代です。
これだけの割合で変動金利が選択している中で、金利を一気に引き上げたら、経済が立ち行かなくなるわね…
なので、よっぽどのことがない限り、急激な金利上昇は起こりえないというのが、私たちの意見です。
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借入額を伸ばしたければ「変動金利」の選択を
ですので、借入金額を伸ばしたい場合は、「変動金利」がおすすめです。
私たちの場合は、住信SBIネット銀行での住宅ローン。変動金利で0.447%です。
この変動金利の利率は、当時はかなり条件の良い利率でした。
今は更に金利は下がっており、住信SBIの変動金利は、0.44%(2021年2月4日現在)となっています。
また、他の銀行ですと、次のような条件で借りることができたりもします。
- じぶん銀行:0.41%
- ジャパンネット銀行:0.38%
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一番条件の良い住宅ローンを探すには複数銀行での審査が必要
ですが、この最安金利で必ずしも審査が通るというわけではありません。
また、借りられたとしても、希望する金額を借りることができるとも限りません。
なぜなら…
銀行の審査には個別性があり、各銀行によって判断が違う
ですので、できる限り多くの銀行の感触を確かめ、一番条件の良い条件を探すことが大事です。
私たちも、合計10行以上に審査を依頼し、最後の最後で借入金額・金利共に一番良い条件を勝ち取りましたし…
とは言っても、住宅ローンに多くの時間を割くことができない方も多いはず。
そのような方は、次の記事にある方法を使えば、条件の良い住宅ローンを、効率的に探せますよ。
というわけで、以上が住宅ローンの返済比率の目安についてのお話でした。
目安をある程度知れば、無理のない範囲でやりくりローン返済が可能になります。
なので、しっかりと見ていただき、住宅ローンの借入額の参考にしてみてくださいね!